鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「どうするのかしら?」

「シュエット? どうかしたのか?」

 知らず、エリオットの目をぼんやりと見つめていたらしい。

 赤い目が、不思議そうにシュエットを見返している。

 シュエットはごまかすように咳払いを一つして、「なんでもないです」と席を立った。

 使い終わった食器をシンクに置いて、さてどうしたものかとシンクの縁に寄りかかる。

(私ったら、何を考えているのかしら。エリオットは迷惑しているはずなのに……手をつなぐなんて、あり得ないわ)
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