鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「大丈夫?」

「あ、ああ……」

 肯定しているが、ちっとも大丈夫そうに見えない。心なしか、彼の体が震えているようにも見える。

(そんなに嫌なのかしら?)

 まさか握手をすることさえ嫌がられるほど嫌われているとは思っていなかったので、シュエットは少し悲しくなった。いや、本当はわりと傷ついた。

(かわいいとか言うから、少しは好意的だと思っていたのに)

 騙された気分だ。かわいいと言われて、あっさり警戒を解いた自分にも腹が立つ。

 シュエットは、目を伏せた。

 そんな彼女を見て、エリオットが「あ……」とか細く声を漏らす。
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