鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
つないだ手が、キュッと握り込まれる。痛くはないが、なんだか強く抱きしめられたような錯覚を覚えて、シュエットの胸がドキリと早鐘を打つ。
あっさりドキドキしてしまう自分の心を叱咤して、シュエットは「お願いね」と笑い返した。
「シュエット」
「なんですか?」
言い淀むように黙ったエリオットに、シュエットも気になって足が止まる。
ツアーの団体客がその横を通りながら、「なんだなんだ」と期待するような視線を向けてきた。
「エリオット。注目されているから、話したいことがあるなら早く言ってちょうだい?」
「その……敬語を、やめてほしいなぁと」
あっさりドキドキしてしまう自分の心を叱咤して、シュエットは「お願いね」と笑い返した。
「シュエット」
「なんですか?」
言い淀むように黙ったエリオットに、シュエットも気になって足が止まる。
ツアーの団体客がその横を通りながら、「なんだなんだ」と期待するような視線を向けてきた。
「エリオット。注目されているから、話したいことがあるなら早く言ってちょうだい?」
「その……敬語を、やめてほしいなぁと」