鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「触れ合ってみたら、フクロウのかわいさがわかると思う。そうしたら、家族に迎えたいという気持ちになる人も出てくるかもしれないだろう? どうだろうか」

「どうって……」

 エリオットの提案に、シュエットは驚くばかりだ。

 ほんのちょっぴり、余計なお世話だと思った自分が恥ずかしい。

「私では思いつきもしなかったわ。そうね、ここはペルッシュ横丁だもの。新しいものが好きな人がたくさんいる。準備は大変そうだけど、試してみる価値があると思う。それになにより……すごく、楽しそう!」

 テーブルの上にあったエリオットの手をギュッと握り、シュエットはもう一度「すごいよ、エリオット」と彼を見つめた。

「そ、そうか」

 まんざらでもなさそうに、エリオットがぎこちなく笑う。
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