鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「横から失礼いたします。お言葉ですが、シュエットさんはこのままではいけないと思っているのです。店のフクロウたちに家族を見つけてあげたいけれど、見つけてあげられないと悩んでいる様子でした」

 横槍に、パングワンの顔が歪む。

 先ほどよりはマシであるものの、全力で怒っているブルドックのような顔に、しかしエリオットはもう怯まなかった。

「僕は彼女に、フクロウカフェをやってみてはどうか、と提案しました」

「フクロウカフェ? それは、どういうものなのかね?」

 聞き慣れない言葉に、パングワンは首をかしげる。

 ようやく話を聞いてくれる姿勢になったパングワンの前に、エリオットは持ってきた資料を並べ始めた。
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