鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「爬虫類の何が良いのかしら? あなたたちみたいにモフモフじゃないし、小包の運搬も出来ないのにね」

 今日来店したのは、たったの三人。

 一人目は、三軒となりにあるクチナシ色の建物、プルデネージュ料理店のボーイ兼料理人見習いのカナール。

 彼は毎日、ランチボックスを届けてくれるのだ。

「最近、どう?」

 クリクリとした大きな黒い目で、カナールは閑散としている店内を見遣った。

 濃い黄色のような金の髪は後ろでちょこんと結われていて、料理人らしい真っ白な服がよく似合っている。
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