鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「もうすぐ嵐がくる、というのが結果なのか?」

「ええ、そうです。シュエットは今後、嵐に巻き込まれる。いえ、もしかしたらもう、巻き込まれているのかもしれません。情けないですわ。母親のくせに、これくらいしか占えないなんて」

「そう言うな。心構えくらいは、できるだろう?」

「そうね。それにしても…………あなたも、見たでしょう? あの子、ピヴェール様を頼っていたわ。あの子がよ? 私たちにさえ遠慮して決して甘えないあの子が、甘えていたの。それがどういう意味か、わからないなんて言わないわよね?」

「しかし……」

「そうね。シュエットには問題がある。私が目を離したばかりに、あの子には負わなくていい傷を負わせてしまった」

「シーニュ」

「だからこそ、あの子には誰よりも幸せになってもらいたいのよ」
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