鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
『明日、午前中だけで良いんです! いや、二時間でも良い! 頼みますから、一時帰宅を!』

 エリオットの同僚も魔導書院から出られないほど忙しいらしく、魔導式通信機からは、彼の悲痛な叫びが漏れ聞こえてきた。

 さすがにこれは放っておけない。渋るエリオットを説得して、シュエットは同行することにした。

 しかし、間が悪いことに、魔導書院から譲ってもらった家具一式を配達できる日が、直近で明日しかなかったのである。

 業者から『次に配達できるのは、良くて二週間後、もしかしたら三週間後かもなぁ』と言われて、二週間後のフクロウカフェオープンを目標にしている二人は絶望した。

 そして、思ったのだ。二人が別行動できたら解決するのに、と。
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