鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 公爵相手に、なんとも雑な方法である。もっとスマートにやれないものかと思っていたが、ピピから聞かされた母親の話に「まぁそれも無理か」と納得した。

「だが、占星術か。まさかとは思うが……」

 今でこそ落ちぶれているレヴィ家だが、かなり前は精度の高い結果を出すことで有名だったと聞く。

 数代前から能力が落ち始めたらしいが、もしも優秀な魔導師が出たのだとしたら──?

「エリオット。何か引っかかることでもあったのか?」

「ちょっと、な」

 シュエットにかけられた呪いは、根深い。おそらく、十年以上は経っているだろう。

 十年以上と言えば、エリオットがシュエットと出会うより前だ。エリオットを手に入れるために彼女を呪ったとは、考え難い。
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