鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「膝枕。テーブルよりは、やわらかいと思うのよね」

 正直言って、恥ずかしい。

 こんなことを言って、エリオットはどう思うだろう。

 嬉しい? 嫌? それとも、破廉恥だと蔑むだろうか。

「やわらかい枕は嫌? テーブルの方が寝心地が良いっていうなら、それでも──」

 最後まで言えなかった。シュエットの言葉に被せるように、エリオットが言ったのだ。

「シュエットの方が良いに決まっている!」

 自分で良いと言ったくせに、エリオットはシュエットと視線が合うなり「っぐ」と息を飲んだ。

 もしかしたら、恥ずかしいのかもしれない。

 シュエットだって、エリオットに「膝枕をしてあげる」と言われたら、恥ずかしい。
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