鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 ほしくてほしくて仕方がなかった、恋する瞳がエリオットを見ている。

 エリオットは、嬉しいという気持ちで頭がいっぱいになって、もうなにも考えられなくなった。

 ただただ彼女と一緒にいたいと、それだけになる。

「パートナーを誘っていなくてね。ほら、ここ最近はいろいろあっただろう? だから、せっかくだし、シュエットと一緒に行けたら良いな、と……」

 言い訳めいた言葉を連ねるエリオットに、ピピは不満そうな顔をしている。

「エリオット」

 あまりにひどすぎる誘い文句に、ピピは待ったをかけた。

 そのままエリオットを部屋の隅まで連れて行き、小声で叱りつけてくる。
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