鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「行く。行きます、行かせていただきます。だから……お願いだから、そんな顔で見ないで。照れちゃう、から……」

 うぅ、とシュエットはうめき声を漏らして、真っ赤になった顔を手のひらで覆い隠してしまった。

 どんな顔でも、シュエットはかわいいのに。

 照れた顔が見られないのは残念だが、彼女をエスコートする権利を手に入れられた。

(これで、次に進める)

 舞踏会で、すべてが決まる。いや、決めてみせる。

 覚悟をみなぎらせて、エリオットは拳を握った。
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