鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 娘のように愛してやまないレディ・エルが、シロフクロウに対して求愛行動をしているのだ。父親としては、面白くないだろう。

 こういう場合はどう対応するのが適切なのだろう。

 シュエットがどう言っていいか分からずに困惑していると、コルモロンはバツの悪そうな顔をして咳払いした。

「すまない。つい……」

「いえ。レディ・エルを大切に思うなら当然だと思います。私の父も……たぶん、同じような反応をすると思いますし」

 ミリーレデル氏の娘溺愛は有名である。

 二女のアルエットにはじめて恋人ができた時、大人げなく全力でつぶしにかかったという話が面白半分でうわさされたことがあったが、事実だったりする。
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