鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
会場に来るまでは順調だった。
あんなにも大切にしてくれる人は他にいないと、安心しきっていた。
それなのに今は、この世の誰より彼に会いたくないと思っている。
だって、どんな顔をしたら良いのだろう。
片足を斜め後ろに引いて、もう片方の足のひざを曲げて、あいさつをすれば良いのだろうか。
(貴族の、お嬢様みたいに?)
何を馬鹿な、と笑いたくなった。
(私は優等生ですから、できなくもないですけど)
お望みならば、喜んでして差し上げよう。
(公爵様のお望みならば、ね……)
本当に、馬鹿げている。
どうして、もっと早くに気づけなかったのだろう。
あんなにも大切にしてくれる人は他にいないと、安心しきっていた。
それなのに今は、この世の誰より彼に会いたくないと思っている。
だって、どんな顔をしたら良いのだろう。
片足を斜め後ろに引いて、もう片方の足のひざを曲げて、あいさつをすれば良いのだろうか。
(貴族の、お嬢様みたいに?)
何を馬鹿な、と笑いたくなった。
(私は優等生ですから、できなくもないですけど)
お望みならば、喜んでして差し上げよう。
(公爵様のお望みならば、ね……)
本当に、馬鹿げている。
どうして、もっと早くに気づけなかったのだろう。