鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 コルモロンもそのうわさを聞いたことがあったのだろう。苦笑いを浮かべて「そうか」と返した。

「このシロフクロウは……検討中の家族がいるのだろうか?」

 コルモロンの質問に、シュエットの目がキラリと光る。

 期待に胸を膨らませながら、シュエットはシロフクロウを見た。

 レディ・エルのラブコールに、彼もまんざらでもないらしい。足元に置いてある置き餌を渡そうかどうか、悩んでいる様子だった。

 フクロウの求愛は、鳴き交わしたり、オスがメスに給餌行動をしたりする。

 レディ・エルの鳴き声に対し、シロフクロウが給餌しようか悩んでいる。これはつまり、両思いになる可能性が非常に高いということだ。
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