鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「いいえ、いませんわ」

「そうか」

 コルモロンが悩ましげな顔で、レディ・エルを見つめる。

 レディ・エルはシロフクロウをすっかり気に入ったようで、大好きなパパの視線に気付きもしない。

「ううむ……」

 うなり出してしまったコルモロンに、これは長丁場になるかもしれないとシュエットは思った。

 でも、これは、チャンスだ。シロフクロウに、家族ができるかもしれない。

 シュエットはコルモロンの手をギュッと握り、彼を見つめた。
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