鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
(優しい言葉なんて不要よ。コテンパンにやっつけるつもりで、断るの)

 エリオットは、シュエットが好きだろう。

 そしてシュエットの気持ちも、エリオットに伝わっているだろう。

 二人は両想いなのだと、自惚れでなくそう思う。

 だからこそ、容赦なく叩きのめさなくてはいけない。

 もう一度チャンスをくれと、思わないように。言われないように。

「舞踏会なんて、結婚相手を見つける場だもの。仕方がないわ」

「でも、僕のパートナーはシュエットだ。放っておいて良い理由にはならない」

「そうね。でも、仕方ないわよ。だってあなたは、公爵様なのだから」
< 321 / 361 >

この作品をシェア

pagetop