鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「ここで終わりにしましょう? 公爵様」

「……!」

 立ち尽くすエリオットを置いて、シュエットは数歩後退った。

 そして丁寧に、まるで自分がお姫様かのように優雅に、お辞儀をする。

 シュエットなりの、別れのあいさつ。

 彼が言っていたような、お姫様に。

 公爵様と釣り合うような人に、見えているだろうか。

(今日はとても綺麗にしてもらったもの。だからきっと、見えているはず)

 いや、そう見えていなくたっていい。

 その方が、エリオットも理解してくれるはずだ。
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