鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 八歳の頃。

 エリオットに言われて、シュエットは記憶を掘り起こす。

 以前は過呼吸を起こすほど困難だったというのに、なぜかすんなりと記憶は戻ってきた。

 それは、シュエットが八歳くらいの時のことだ。

 その頃はまだ、シュエットとグリーヴはそれなりに交流があって、遊ぶこともあった。

 八歳の女の子同士。

 おまじないだとか占いだとか、そういうものに興味を持つ年頃である。

 二人は無邪気に、当時はやっていたカード占いで遊んでいた。

『ねぇ、シュエット。私が王子様と結婚できるか、占ってよ』

『うん、いいよ!』
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