鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
「すみません、不審者っぽかったですよね⁉︎ あの、実は、フクロウを探していまして。もしかして、ここで保護されていたりしないかなと思って見ていたんです」

「フクロウが、迷子になったんですか?」

 にわかには信じられない話だ。

 だって、フクロウはそもそも迷子にならない。ゆえに、長い間重宝されてきたのだから。

 ますます表情を険しくさせるシュエットに、男は苦々しい顔で答えた。

「言いたいことは分かります。でも、いなくなっちゃったんですよ。ちょっと、変わったフクロウでして。方角的にはこっちの方だったんで、鳥籠引っ掴んで慌てて追いかけてきたんですけど……」

「見失った、と」

「ええ、そうです」
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