鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 へにゃりと眉が下がる。

 二人につられるように、シュエットも笑い出した。と、その時だった。

 不意に視線を感じて、中庭を振り返る。

 午睡にちょうど良さそうな日差しが、中庭を照らしていた。

 中庭の象徴ともいうべき大きな木が、天に向かって枝葉を伸ばしている。

 穏やかに吹く風が、サラサラと葉を揺らしていた。

 暖かくて、気持ちが良い日だ。

 中庭の芝生に寝転がって目を瞑ったら、数秒で眠りに落ちてしまいそう。
< 61 / 361 >

この作品をシェア

pagetop