鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
別棟へ向かう彼女を見る機会が増えて、知識まで増える。よいことづくめで、エリオットはホクホク顔だった──あの時までは。
それは、エリオットが卒業を間近に控えた頃のことだった。
シュエットを見つけてから、声さえかけられないまま一年半が経過し、もう後がないと焦っていた時である。
いつものように図書館で恋愛小説を読んでいたエリオットは、ズンズンと足音がしそうな勢いで廊下を歩いていくシュエットを見つけた。
(彼女はどこへ向かうつもりなのだろう?)
らしくもない荒々しい足取りで、廊下を突き進むシュエット。
本から顔を上げてエリオットが彼女の背中を見守っていると、一人の男子生徒がシュエットに声をかけた。
それは、エリオットが卒業を間近に控えた頃のことだった。
シュエットを見つけてから、声さえかけられないまま一年半が経過し、もう後がないと焦っていた時である。
いつものように図書館で恋愛小説を読んでいたエリオットは、ズンズンと足音がしそうな勢いで廊下を歩いていくシュエットを見つけた。
(彼女はどこへ向かうつもりなのだろう?)
らしくもない荒々しい足取りで、廊下を突き進むシュエット。
本から顔を上げてエリオットが彼女の背中を見守っていると、一人の男子生徒がシュエットに声をかけた。