鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 シュエットの深い青の目が、月明かりに煌めいているのが見えた。

 浮かんだのは、彼女がほしいという気持ち。

 気付けば、魔術を発動させる言葉を漏らしていた。

「ゆるす」

 ただ一言。

 エリオットが呟くと、モリフクロウの胸に魔法陣が浮かび上がる。

 魔法陣の中央には、王家の紋章。その周りを『愛の約束』という言葉を持つアイリスの花が囲む。

 エリオットの目と同じ深紅色をした光を放ちながら、魔法陣はエリオットと、シュエットの足元にも浮かび上がった。
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