鳥籠公爵は二度目の初恋を逃がさない〜迷子のモフモフを見つけたら、公爵様に溺愛されました〜
 ベランダで、シュエットが慌てふためいている。

(ごめんね、シュエット。でも、キミだけは、諦めきれないみたいだ)

 泣き笑いのような顔で、エリオットはシュエットを見つめ続ける。

 足元の魔法陣から逃れるように、シュエットは足踏みしているが、そんなのは無駄だ。

 優秀な彼女ならそれくらいわかりそうなものなのに、いざと言う時は焦るらしい。

 エリオットは清々しい気持ちで、それを受け入れていた。

 モリフクロウに後押ししてもらったおかげなのか、やる気に満ちている。
< 93 / 361 >

この作品をシェア

pagetop