【仮】イクツニナッテモ
女の子だ。
学生さんだと思った。勝手な思い込みだけど、醸し出す雰囲気、服装がOLさんのそれではなかった。女の子の後にどうやら男の子も上がって来てるようだった。人の気配があった。
…デートかな。いいわね、きっとそうだ。違うかもしれないのに、男女が居ればそんな風に勝手に思ってしまう。
「梨瑚、ちょっと…待って、待てって」
ん?もめてるのかしら。女の子は返事もしない。ドキドキした。あまり、こういう場面は見てはいけない気がしたのと、なんだか聞いたことがある声にだ。
少し、かなり、早足になっていた。
早く駅におりてしまいたかった。目指す入り口はもう少しだ。
「おい、急にどうしたんだ。急にでもないか、今日、なんだかおかしくないか…」
少し離れても聞こえてくる声をなんだか聞きたくなかった。
リコと呼ばれていたその子から声を発せられることはなかった。
かなり、機嫌を損ねているのだろうか。
どっちが悪いの?それともなにか誤解?
なんにしても、話をしないと解決しないのでは?
「おかしいのはどっち?」
返事をする気になったらしい。足音が止まった。イラついた声であっても高くて可愛らしい声だった。
………。
それ以上は聞こえなかった。
私は地下に下りた。向こうは反対側に向かったのだろう。きっと、リコという子の向かう先はアーケード街の反対側なんだろう。そっちが自宅のある方なんだろうか。
…ハァ。
他人事であってももめているような会話はあまり聞きたくはない。
何が彼女の機嫌を悪くしたのか。
つき合いはそこそこに長いのだろうか。
自分には関係ないのだか、少し考えてしまった。
学生さんだと思った。勝手な思い込みだけど、醸し出す雰囲気、服装がOLさんのそれではなかった。女の子の後にどうやら男の子も上がって来てるようだった。人の気配があった。
…デートかな。いいわね、きっとそうだ。違うかもしれないのに、男女が居ればそんな風に勝手に思ってしまう。
「梨瑚、ちょっと…待って、待てって」
ん?もめてるのかしら。女の子は返事もしない。ドキドキした。あまり、こういう場面は見てはいけない気がしたのと、なんだか聞いたことがある声にだ。
少し、かなり、早足になっていた。
早く駅におりてしまいたかった。目指す入り口はもう少しだ。
「おい、急にどうしたんだ。急にでもないか、今日、なんだかおかしくないか…」
少し離れても聞こえてくる声をなんだか聞きたくなかった。
リコと呼ばれていたその子から声を発せられることはなかった。
かなり、機嫌を損ねているのだろうか。
どっちが悪いの?それともなにか誤解?
なんにしても、話をしないと解決しないのでは?
「おかしいのはどっち?」
返事をする気になったらしい。足音が止まった。イラついた声であっても高くて可愛らしい声だった。
………。
それ以上は聞こえなかった。
私は地下に下りた。向こうは反対側に向かったのだろう。きっと、リコという子の向かう先はアーケード街の反対側なんだろう。そっちが自宅のある方なんだろうか。
…ハァ。
他人事であってももめているような会話はあまり聞きたくはない。
何が彼女の機嫌を悪くしたのか。
つき合いはそこそこに長いのだろうか。
自分には関係ないのだか、少し考えてしまった。