禁じられた恋はその胸にあふれだす
不倫だった
「あの、どちら様でしょうか。」

「えっ?」

その女の人は、かなり驚いていた。

「悠真、私を覚えてないの⁉」

その女の人は、悠真君の元に駆け寄って来た。

「どうして⁉何で、覚えてないの⁉」

私は間に入った。

「事故で……記憶喪失になったみたいです。」

「記憶喪失⁉」

その女の人は、ショックのようで、近くのソファーに、倒れ込むように座った。


「あの、悠真君のご家族の方だと伺いました。お名前を教えて下さい。」

「……大崎栞です。」

「栞さんは、悠真君とどんなご関係なんですか?」

すると栞さんは、私をじっと見た。

「あなたこそ、どんな関係?」

それは鋭い視線で、恐怖さえ覚えた。

「私は、酒田一花と言います。退院した後、悠真君を預かっています。」

「一緒に住んでいるって事⁉」
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