禁じられた恋はその胸にあふれだす
悠真君の顔は見れなかった。

「どうやら、栞と喧嘩して、そのままドライブに出たらしい。」

「それで?」

「事故に遭って、車はそのまま道路に置きっぱなしにしてた。」

「そう。」

悠真君は笑って話してるけれど、笑える話でもない。


「話は、それだけ?」

すると悠真君は、私の腕を掴んで、抱き寄せた。

「俺、週末一花の元へ通うよ。」

「えっ?」

私と悠真君は、顔を見合わせた。

「一花と離れられない。」

「それって、不倫するって事?」

私は、悠真君から離れた。

「私、不倫って嫌だな。何か、2番手って言うか。あなたが来るのをお待ちしていますみたいな?そういう昭和的な発想って嫌。」

「じゃあ、一花はこのまま俺と離れていいのかよ!」

そう言うと、悠真君が迫ってきた。
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