禁じられた恋はその胸にあふれだす
リビングに向かうと、ご両親が椅子に座っていた。

私を見て、立ち上がる。

「栞の親です。この度は、ご足労頂きありがとうございます。」

「いいえ。」

栞さんのご両親は、私に座るように促した。

私の隣には、悠真君が座った。


「率直に言います。悠真君と別れて下さい。」

言われると思った。

「それは……もうできません。」

「どうしてですか?」

ご両親、特にお父さんの方が、この場を仕切っている。

「私と悠真君は、並みの不倫関係じゃないんです。将来を約束しています。」

お父さんは、ため息をついた。

「あなたは、悠真君が結婚していると知っていて、交際をしているんですよね。これがどれだけの罪になると、分かっていますか?」

「出会った時は、結婚しているなんて、知りませんでした。」

「結婚を知った時、別れると事もできたでしょう。」

「その頃には、私達は深く愛し合っていました。」
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