禁じられた恋はその胸にあふれだす
「やる事ないんで。」

私は、ため息しか出なかった。


そして私は、彼を下の店舗に連れて行った。

「エプロン、これ着けて下さい。」

「はい。」

「とりあえず、今日は配膳だけお願いします。」

「はい。」

エプロンを着けた彼は、それ相応なりに見えた。


「前、お店でバイトしていた事あります?」

何気に聞いてしまった。

「いや、記憶がないもんで。」

「ですよね。」

まあ、いっか。

配膳ぐらいだったら、今日入ったバイトでもできるはず。


その考えが甘かった。

「そこのお兄ちゃん、生姜焼き定食一つ!」

「こっちは、回鍋肉定食!」

「ええーっと、待って下さいね。」
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