夜を越える熱
部長室を出たところで、こちらを見る視線とぶつかった。

「……今井さん」

「部長と話した?」

「うん。……仕事の話だけね。でも、またここに来ていいって」

少し嬉しそうにしている藍香に、白いメモが手渡された。



「今日、帰る前に電話して」


メモには、今井のものと思われる電話番号が書いてある。顔を上げた藍香をじっと見つめられる。

「……うん、分かった」





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