夜を越える熱
─……恭佑……ここで待ってたの?
そう問う前に恭佑の方が口を開いた。
「もしかして今日は帰されないかと思った」
藤崎さんに、という意味だ。
連絡して、と言った恭佑の言葉は覚えていた。
「……昼間、藤崎さんのところに行って私のことを訊いたの?」
恭佑はそうだとも違うとも何も言わない。
ただ柱に寄りかかったまま、瞳を向けてくる。
それが肯定の返事だと思えた。
「……恭佑の思惑通り、帰らされたの…。そうなって欲しかったんだよね」
恭佑が昼間取った行動の意味は分かってる。
彼の眼差しを見ていると、じわりと伝わってくるその熱で次第に焼かれてしまいそうになる。
昨夜の熱い夜のことが脳裏に浮かんで、急に身体と思考が激しく混乱した。
そう問う前に恭佑の方が口を開いた。
「もしかして今日は帰されないかと思った」
藤崎さんに、という意味だ。
連絡して、と言った恭佑の言葉は覚えていた。
「……昼間、藤崎さんのところに行って私のことを訊いたの?」
恭佑はそうだとも違うとも何も言わない。
ただ柱に寄りかかったまま、瞳を向けてくる。
それが肯定の返事だと思えた。
「……恭佑の思惑通り、帰らされたの…。そうなって欲しかったんだよね」
恭佑が昼間取った行動の意味は分かってる。
彼の眼差しを見ていると、じわりと伝わってくるその熱で次第に焼かれてしまいそうになる。
昨夜の熱い夜のことが脳裏に浮かんで、急に身体と思考が激しく混乱した。