星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「今、睡眠中だったんだ……。誰かが呼ぶ声で目が覚めたんだけど、ルリだったんだね」

「えっ、寝てたの! あっ、だから、私が考えても現れなかったんだね」

「僕のことを考えてたんだ……。何か用?」

 そう言いながら、マートがドアを潜ってこちらに出てきた。

「あっ、うん。今日のお礼が言いたくて……」

 いつものように話をしていたけれど、ふと、まわりが気になった。
 コンビニの中に居る店員や客が、私のことを不審者を見るような目付きで見つめている。

(これって、どういう状態? みんなには、マートが見えてるの? 私が、一人で話してるように思われてるの?)
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