星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
 のんびりとした民謡と、威勢の良い太鼓の音が近付いてきた。
 いつも真っ暗な神社が、提灯の明かりや出店のライトで煌々と照らされている。
 まわりの浴衣姿も、いつのまにかに増えていた。

「この音楽は、どういう意味なの?」

 マートが、隣りを歩いている翔ちゃんに質問している。

「えっ、意味? 単なる盆踊りの曲、だよなっ」

 翔ちゃんが、自信なさげに振り返った。

「盆踊りの音楽……、えっと、確か、日本の……、昔の……」

 いつでも真剣に考える未来ちゃが、どう応えたら良いのか頭を悩ませている。
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