星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「だけど、瑠璃がそんなこと言い出すなんて、誰か好きな人でも出来たの? 誰? クラスの子?」

 ママが、興味津々に聞いてくる。

「そんな訳ないじゃん!」

 クラスに好きな子が居るなんてありえないと、軽くスルーする。

「あっ、もしかして、マートくん?」

「えっ!!」

 おばあちゃんの一言に、思わず固まってしまった。

「あ〜っ、マートくんね!」

 ママも、納得している。

「マートくんは、いい男だからなぁ」

 おじいちゃんまで、悪ノリしてきた。

「そんな、好きとか、そういうのは、まだ分かんないから!」

 動揺する私を見て、三人がニヤニヤと笑っている……。
 私は急いで食事を済ませて、その場から逃げだすように二階へ駆け上がっていった。
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