星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「あっ、そっか、呼べば来てくれるんだった」

 このシステムに慣れない自分に、とことん呆れてしまう……。

「ルリ、どうしたの?」

「どうしたのって……、マートはあさって帰っちゃうんでしょ?」

「うん。八月八日、宇宙船がパンドム星に帰還することになってるいるからね」

「延長とかは、できないの?」

「出来れば、僕ももう少し地球に居たいけれど、司令官の命令だから……。それに、この地球の環境の中に長い時間は居られないんだ」

「そっか……、そうだよね。マートは地球人じゃないもんね」

「ルリ! 明日は、思いっきり遊ぼうね!」

「あっ、うん……」

 淋しそうに頷くと、ポチも鼻を鳴らしながらマートの足元に擦り寄っていった。
 ポチを抱き上げ、マートがギュッと抱きしめている。

(マートも、淋しいのかな?)

 マートがどんな顔をしているのか、気になって覗いてみた。
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