星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「淋しいよ。心が、キューッって痛い……」

 私の心の声に応えるように、マートがそう言った。

「私と、同じ気持ちなんだ……」

 嬉しいような、淋しいような、複雑な思いにふけっていると、ベッドの上で携帯が鳴った。翔ちゃんからだ。

「あっ、瑠璃!」

「翔ちゃん、どうしたの?」

「明日、マートと遊ぶの最後じゃん?」

「あっ、知ってたんだ」

「で、色々計画立ててみたんだけど。午前中は市民プールで泳いで、その後カキ氷を食べて……」

 翔ちゃんの立てた明日の予定は、朝から晩までスケジュールがぎっしりだ。
 マートにも翔ちゃんの声が聞こえているらしく、嬉しそうに目を見開いている。
 本当なら、マートと電話を変われば話は早いのだけれど、なぜか、マートが今ここに居ることを翔ちゃんに伝えることは出来ない。
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