星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「さぁ、どうぞどうぞ!」

 エプロン姿のママが、マート君をダイニングテーブルに案内する。
 驚き過ぎて疲れたのか、ポチはリビングの隅にある自分の部屋でスヤスヤと眠っていた。

 マート君と並んで席に着こうとすると、

「ハ、ハロー!」

 先に座ってビールを呑んでいたおじいちゃんが、いきなり立ち上がった。
 座り掛けていたマート君も、また、立ち上がる。

「マ、マイネームイズ、アマミヤおじいちゃん!」

 おじいちゃんがマート君に、丁寧に挨拶をしている。

 うちのおじいちゃんは、とても面白い! そして、子供にでも礼儀正しい。

「アマミヤ、おじいちゃん……」

 圧倒されながらも、マート君がそのまま繰り返している。

「おじいちゃん、日本語で大丈夫! 私の友達のマートだよ!」

 再び、親しい友達だとアピールする。

「あっ、日本語、通じるの! それはそれは……。えーっと、マート君、こんなむさ苦しいところにようこそ!」

「ありがとうございます!」

 応えに困っているようではあるが、マート君も丁寧に頭を下げている。
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