星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「あーっ、嘘つきが居る!」

 後ろから、数人の男子がやって来た。

「うーそつき! うーそつき!」

 リーダーの大地が、手で拍子を取りながらバカにしたように唱えている。
 昨日から、クラスの男子たちは、未来ちゃんのことを〝嘘つき!〟と呼び続けている。

「未来ちゃんは、嘘つきなんかじゃないからね! 本当に、コンビニの駐車場に宇宙人が来たんだから」

 大地に向かって、今度はハッキリと言い返すことが出来た。
 マートに会って、確信したからだ。
 でも、マートに会っていなかったら、私は未来ちゃんを信じることが出来ただろうか……。
 すっごく嫌だけど、本当は私も、大地たちと変わらない種類の人間なのかもしれない。
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