星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「あっ、ポチ! さっきはごめんね〜」

「クゥ〜ン、クゥ〜ン」

 ポチが、私の足元に擦り寄ってくる。

「そうだ! この気持ちが、愛っていう感情かも! 私は、ポチのことを愛してる! 可愛いくて、可愛くて、ムギューッって抱き締めたくなる感じ!」

 ポチを両手で抱きあげて、頬を寄せたり鼻キスをしたりして、愛しい思いを思いっきり表現する。

「愛は……、可愛いくて、可愛くて、ムギューッって抱き締めたくなる」

 そう言いながら、マートが私の方に近付いてきた。
 ポチを受け取って、瞳で何かを語り掛けている。

「ポチも、ルリを愛してるって言ってる。僕のことも!」

「クゥ〜ン、クゥ〜ン」

 ポチは、すっかりマートに懐いているようだ。

「ほんと? ポチがそう言ってるの! メチャクチャ嬉しいーっ」

 マートに抱かれているポチの頭を、クシャクシャッと撫でる。
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