星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「愛……、今はそんな感じかな? 大人になったら、また変わるかもしれないけど」

「えっ、変わるの!!」

 私の言葉に、マートの動きが止まった。

(この驚きはなに? そんなに衝撃的なこと?)

「だって、まだよく分からないもん」

「変わってしまったら、誤差が生じてしまうよ!」

 ポチを抱いたまま、マートが混乱している。

(どういう意味? コンピューターじゃないんだから……)

「あっ、そうだ!」

 私は充電中の携帯を手に取り、アプリを開いて見せた。

「これで検索すれば、だいたいのことは分かると思うよ」

 そう説明しながら、マートを学習机に座らせる。
 私はポチを受け取ってから、またベッドに座り込んだ。
< 84 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop