星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「愛とは……、いつくしみ合う心、男女間の愛情、恋愛……」

 マートが、淡々と読み上げている。

(よく、そんな平気な顔で読んでいられるなぁ。こっちが恥ずかしくなる……。あっ!)

 一瞬、心を読まれると警戒した。
 けれどもマートは携帯画面に夢中で、何も反応しない。
 どうやら、何かに取り組んでいる時は心を読まれないらしい。

 少しだけホッとして、まじまじとマートの横顔を覗き込んだ。

(だけど、本当にイケメンだなぁ……)

 思わず見惚れてしまう。

「ルリ! ありがとう。なんとなく理解出来たよ」

 いきなり目が合った。

「わっ、良かったね」

 慌てて視線を逸らし、ベッドのシーツを整える振りをする。
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