星から来たマート⭐︎〜君と過ごした夏〜
「ただいまーっ!」

 手洗いうがいをしてから、急いで二階へと駆け上がる。
 自分の部屋に飛び込み、ランドセルを投げるように置いてから、マートのことを考えた。

「マート……?」

 目の前に突然現れるのをイメージしながら、暫く様子を伺う……。

「マート! 今、マートのことを考えてるよ。早く出て来て!」

 それでも、マートは現れない。

(なんでだろう? いつもこのパターンで出て来てたのに……)

「あっ、もしかして!」

 階段を駆け下りて、玄関のドアを開けてみた。

「ダメだぁ……」

 そこにも、マートの姿はない。
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