せんせい あのね、





自分でも不思議だった。


彼女が撮った写真があまりにもすぐに、わかったから。




ひと際俺の目についたそれは、





桜色のコスモスが、澄み切った青空に向かって茎を伸ばし、美しく花を咲かせている姿を撮ったものだった。




それは、少女と再会したあの春の日の色にとても、似ていた。





< 177 / 182 >

この作品をシェア

pagetop