せんせい あのね、





不安がぐるぐると私を飲み込んでいく中、それはまるで希望の光みたいに、先生の優しい声が私の鼓膜に響いた。





「…春日、昨日の宿題、
 ちゃんとやってきた?」




「え…?」




「え、…ってオイ!
 昨日言ったこと
 忘れたのかよっ」





宿題って俺、言ったのに…、と少し脹れていう先生がすごく愛しくて、愛しくて、堪らなく感じた。






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