線香花火の初恋【短編】
裸にされた私は初恋の岸田君の視線を一心に受けながら、誰かに見せつけるかのようなセックスに慄き、翻弄させられていた。座らされ、М字開脚の間に岸田君の頭がある。頭を押しても一切どかなくて、太ももで挟むことしかできないまま、性器を舐められ、触られ、泣いてしまった。その際もずっと名前を呼ばされ、一瞬気を失った。

「かわいい、若菜」

いつのまにか涙を舐めとられ、またキスをされる。その時もずっと不埒の手は性器をいじっており、ずっと震えた高い声が口内で燻っていた。
身体を押し倒され、もう何がなんだかわからないまま目の前に火花が散っているような気がする。

散々いじめられた性器に、相手の性器が擦れた瞬間我に返った。

「やだ、待って、あぁ!!」

「あー若菜、かわいいなぁ。もう逃げられない」

ずぷり、と質量とともに貫かれた。そして腰を持たれ、ぴったり身体がくっついた。
艶やかに微笑んだ後、岸田君の身体が上に乗ってきて腰をゆるゆる動かされた。奥をつかれ、火花がまたしても飛び散る。線香花火みたいに、鮮やかに。

「きし、だ、君!!あ、あ」
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