溺愛の形・わがままな純愛・後日談(エピローグとプロローグ)
「俺が、一目(いちもく)おく女だ・・
駆け引きや交渉も、俺より上手だからな・・」

ケイレブは思い出していた。
マギーは、天使に会いにいく事を許可した。
あの時、
俺に風呂に入って、着替えろと言った。
その後のすべての展開を、
想定していたのだろう・・

俺はその忠告を聞かず、
風呂に入る時間がなかったから、
着替えただけで、会いに行ってしまったが。

一発目のキスが、不発に終わってしまったのが、悔やまれる。

「サリナス、その人は名前を
マーガレットというんだ」

「ケイレブ!だめですっ!」
ユリアが悲鳴をあげた。

「申し訳ございません!
サリナス殿下、マーガレットは
結婚しているのです」

ケイレブが驚く番だった。
えええーー、知らんかった!

「へぇ、マギーは誰と結婚してたんか?」

「黒猫亭のオーナーですよ、
あなたも行った事があるでしょう!」
ユリアは、ケイレブをたしなめるように言った。

「はぁ?」
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