魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
「レリアはかわいい」

サリナスは、レリアを抱きしめたまま、岩場に寝転がった。

レリアは、抱き枕のように抱かれている。

「サリィ、私の事・・好き?」

「ああ、好きだ」
素直に言葉が出た。

空が真っ青で、満たされる想い。

乾いた大地に雨が降るように、
この口づけも、
自然の摂理にかなうものなのだろう。

レリアの体の重さが、心地いい。

この高い岩場は、奇跡の場所だ。

「サリィ、私はあんたの想い人
かな」
レリアが、少し不安げに聞いた。

「そうだね、それでいい」

「よかったぁ」

レリアは安心したように、
サリナスの腕の中で、息を吐いた。

「ずっとこうしていたいな」

サリナスはそう言うと、
レリアを抱きしめた手を、少し
だけ緩めた。

「うん・・・」

レリアがうなずいたが、
ほわっとしている。
酒に酔っているようだ。
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