魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
サリナスは見えないが、
感覚でわかった。

数分いや、数十秒か

バサバサバサ・・・

大きな羽のこする音と、
背中が地面に当たる感触
掴まれた胴体が、投げ出されたようだ。

「サリィ・・!!サリィ」
レリアの、悲鳴に近い声がする。

「泣いてないで、
すぐにベッドに運ぶんだよ」
今度は男の声だ。

体が、板の上に乗せられた感触。

「早くベッドの支度と、薬だ。
茶色の小瓶のやつを、用意しなさい。
怪我の状態を、確認するから」

パタパタ、ドタドタ、

いろいろな足音が、交錯する。
複数の人間がいるのは、確かだ。
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