魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
「ケイレブさんのお知り合いの方ですか。
それは、それは」

「お荷物は・・」
そう問われて、
サリナスは、戸惑い気味に
「急な視察なので、ないのだ」

店主は、気が利くようで
「さようでございますか。
ではご入用な物があれば、
準備いたしますのでお申し付けください。
お部屋にご案内します」

2階の個室は、思ったより大きく、こぎれいに整えられていた。

シーツと枕は真っ白で、
ピンとアイロンで糊付けされている。

サリナスはベッドに座り、
上着を脱いだ。

ポケットから、折たたんだ地図を取り出して、ベッドの上で広げた。

港湾都市・・都市とは言えない。
さびれた港町だが、意外と平地が少ない。

山が迫っていて
フェンネル領のほとんどが、
山に占領されている。

観光目玉になるものもない・・
ようだ。

取りあえず、夕食までは、街並みを見て見ようか。

ケイレブは、ここで何の商売を
しようと考えているのか・・・

サリナスは、地図をたたんだ。
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