魔法の恋の行方・シリーズ6・魔女の初恋(レリアとサリナス)
「お前は、外に出たいのか」

ここの窓から、放してやっても
いいだろう。
サリナスは、鳥かごの入り口を
開けた。

小鳥は飛び出ると、サリナスの頭にとまった。
次に肩から腕に、少しずつ移動してくる。

「かわいいな、名前が欲しいのか」

サリナスは、小鳥に話しかけると、小鳥は同意するように、首を振った。

「そうだな・・・」

すると、
小鳥はトトトトと、サリナスが読んでいた、本のページ部分に移動した。

「君は本を読むのか?」

小鳥はくちばしで、文字をつついている。
「R・・・・R・・」
サリナスは、
小鳥がRの文字ばかり、つついているのに気が付いた。

Rをつついては、サリナスを
見て、また、Rをつつく。

「R・・R、レリア?」

最後のア音が、消えた途端、
ポンと小鳥が、少女の姿になった。
それもサリナスに、
横抱きされるように座っている。
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